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住宅ローン借り換え後の住宅借入金等特別控除申告書の書き方
こんにちは、マエです。
11月になり、会社などで年末調整の書類を提出する時期になってきました。
我が家は2020年5月に住宅ローンを借り換えました。
借り換えをした場合、住宅借入金等特別控除申告書の書きかたが少し変わります。
今回は住宅ローンを借り換えた場合の住宅借入金等特別控除申告書の書き方や注意点などをまとめてみました。
借入金の年末残高の計算方法
まずは借り換えをされた方の年末残高の計算からしていきます。
借入している銀行から10月頃に年末残高が記載された書類が届きます。
借り換えがなくて連帯債務がいない場合はその数字を記載するだけでいいのですが、借り換えて条件が変わった場合にはいろいろと計算が必要となってきます。
年末残高を計算するのに必要なのは以下の2つ書類です。
- 借入している銀行から届いた年末残高の書類
- 借り換え直前の借入残高がわかる書類
ちなみに借り換え直前の借入残高ですが、利息や手数料などを含みません。
次に計算パターンは以下の4つになります。
- 借り換え後の残高が借り換え前より少ない(同じ)+借り換え前に連帯債務者がいない
- 借り換え後の残高が借り換え前より少ない(同じ)+借り換え前に連帯債務者がいる
- 借り換え後の残高が借り換え前より多い+借り換え前に連帯債務者がいない
- 借り換え後の残高が借り換え前より多い+借り換え前に連帯債務者がいる
ひとつづつ解説していきます。
借り換え後の残高が借り換え前より少ない(同じ)+借り換え前に連帯債務者がいない場合
この場合は銀行から届いた書類に記載された年末残高のままで記載すればOKです。
借り換え後の残高が借り換え前より少ない(同じ)+借り換え前に連帯債務者がいる場合
この場合は下記のようになります。
年末残高×あなたの連帯債務負担割合(当初の負担割合)
借り換え後の残高が借り換え前より多い+借り換え前に連帯債務者がいない場合
この場合は下記のようになります。
年末残高×借換え直前の住宅ローン残高/ 借換え後の住宅借入金の当初金額
借り換え後の残高が借り換え前より多い+借り換え前に連帯債務者がいる場合
この場合は下記のようになります。
年末残高 × 借換え直前の住宅ローン残高 × 借換え前のあなたの連帯債務割合 / 借換え後の住宅借入金の当初金額 × あなたの連帯債務負担割合
住宅ローン借り換えにおける住宅借入金等特別控除申告書の書き方
次に住宅ローン借り換えにおける住宅借入金等特別控除申告書の書き方ですが、2箇所ほど今までと異なります。
1つ目は年末残高ですが、記載された年末残高ではなく、先ほどの4パターンで計算したものを記入します。
私の場合は、借り換え後の残高が借り換え前より多くて借り換え前に連帯債務者がいないので、銀行から送られてきた年末残高より少し低い残高となりました。
2つ目は備考欄に「借換前残高 ◯◯◯◯◯円」と借り換え前の残高を記入します。
おそらく覚えている人はいないと思うので、借り換え時の計算書を見るか、借入先に確認してみてください。
借り換え前の残高や年末残高の計算は今年だけでなく、毎年記載しないといけませんので何かにメモしておくといいと思います。
なぜ毎年記入しないといけないかというと、住宅ローン控除はあくまでも新築住宅を購入の際に発生した借入金を対象としており、手数料や借り換え時での追加費用分は控除対象にならないからです。
そして借り換え後の残高証明では以前の正しい控除額が計算できないので記入しておく必要があるみたいです。
住宅ローンの借り換えを2回行った場合
ついでに借り換えを2回行った場合を紹介します。
住宅ローンの借り換えを複数回行った場合でも考え方は1回目の借り換えと変わりません。
まず用意するものは以下の通りです。
- 1回目借り換えの時の借り換え直前残高と当初金額のわかる書類
- 2回目借り換え時の借り換え直前残高のわかる書類
- 2回目の借り換え先の年末残高証明書
年末残高は4つのパターンから算出します。
1回目の借り換え直前の金額 ≧ 1回目の当初金額 の場合かつ2回目の借り換え直前残高 ≧ 2回目の当初金額 の場合
この場合は、2回目に借り換えした銀行から届いた書類に記載された年末残高のままになります。
1回目の借り換え直前の金額 ≧ 1回目の当初金額 の場合かつ2回目の借り換え直前残高 < 2回目の当初金額 の場合
この場合は、以下のようになります。
2回目の借り換え後の住宅ローンの年末残高×(2回目の借り換え直前残高/2回目の当初金額)
※小数点第5位切り上げ
1回目の借り換え直前の金額 < 1回目の当初金額 の場合かつ2回目の借り換え直前残高 × 1回目の借り換え直前の金額 / 1回目の当初金額 ≧2回目の当初金額の場合
この場合は、以下のようになります。
2回目の借り換え後の住宅ローンの年末残高×(1回目の借り換え直前残高 / 1回目の当初金額)
※小数点第5位切り上げ
1回目の借り換え直前の金額 < 1回目の当初金額 の場合かつ2回目の借り換え直前残高 × 1回目の借り換え直前の金額 / 1回目の当初金額 < 2回目の当初金額の場合
この場合は、以下のようになります。
2回目の借り換え後の住宅ローンの年末残高 ×(1回目の借り換え直前残高 / 1回目の当初金額) ×(2回目の借り換え直前残高 / 2回目の当初金額)
※小数点第5位切り上げ
備考欄への記載方法
備考欄にはこのように記載します。
1回目の借換直前残高(A銀行) ◯◯◯◯◯円
1回目の借換直前残高(B銀行) ◯◯◯◯◯円
1回目の当初金額(A銀行) ◯◯◯◯◯円
1回目の当初金額(B銀行) ◯◯◯◯◯円
2回目の借換直前残高 ◯◯◯◯◯円
住宅ローン借り換え後の住宅借入金等特別控除申告書のまとめ
わかっている方は多いとは思いますが、借り換えをした場合に注意することをまとめてみました。
- 借り換え後の借入金が増えても控除額の最大は変わらないこと
- 当初契約の住宅ローンの返済目的による借入であること
- 借り換え後の返済期間が10年以上であること
- 2回以上借り換えをした場合にはさらに複雑な計算となること
②③に関しては両方を満たしていないと住宅借入金等特別控除を受けることができないので注意してください。
この記事が今後借り換えをした後に住宅借入金等特別控除申請書の書き方が分からない方の役に立てば幸いです。
それではまた!